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生月勇魚捕唄
捕鯨の様子を歌詞に織り込んだ鯨唄は、その多くが昔、鯨組で働く者達が唄ったものが
起源となっており、古式捕鯨業時代の各漁場を中心に伝承されている。中には組出し(出
漁)、正月、組揚がり(終漁)などの行事の際に唄われた「祝いめでた(大唄)」「思う
ことかなう」「年の始め」「羽指踊り唄」などの祝い唄と、「ろくろ巻き唄」「骨切り
唄」「椎皮叩き唄」「網の目締め唄」など作業唄に起源するものとがある。
羽差踊りは、鯨組の羽指達が組出し(操業開始)、正月、組上がり(操業終了)などに
披露した踊りだが、生月島に伝わる勇魚捕唄は、この羽差踊りの音曲のみが伝えられたも
ので、全部で7番の唄と、大漁唄、尺八節、つもりわけ唄、さかな唄、羽差踊唄などから
なる。もとは益冨組の本拠地である壱部浦に伝承され、明治時代まで平戸で羽指などとし
て銃殺捕鯨に従事していた人々から現継承者に受け継がれたことが、聞き取り調査で確認
されている。
昭和40年(1965)に保存会が設けられ、同53年(1978)には町の文化財
(無形民俗文化財)として指定された。締太鼓による早いテンポの轟くような連打と、野
太い声で口説かれる唄は、まさに鯨に向かっていく時の闘争精神を音で再現したかのごと
き勇壮なもので、創作太鼓にない伝統的価値と、古式ゆかしい民俗芸能という観念を超え
た迫力を合わせ持った生月の貴重な芸能として、人々に親しまれている。現在は、正月2
日の叩き初めや、奉納相撲の土俵の祓いで演じられる他、島内の結婚式や家建ての祝いの
席で乞われて披露されている。その他に、捕鯨に関する伝統文化の一翼を担い、各地の芸
能大会等での公演活動も行っている。

生月勇魚捕唄歌詞
五番唄「年の始め」
(これを唄う前には、1同双肌を脱ぎ、茜鉢巻きを締め、太鼓を締めなおす)
年の始めの門の松 サーヨイヤサー
年の始めの門の松 サーヨイヤサー
年は古りても若の浦 ハイヨオ
かざね魚まの松風よ アーソリャ
沖に来る大背美様よ 背美組よな
テーテーハーハー ハイヨオ 朝がけ捕ろそな
鶴は千年歳古りて サーヨイヤサー
鶴は千年歳古りて サーヨイヤサー
歳は古りても若の浦 ハイヨオ
かざね魚まの松風よ ア ソリャ
お山に来る大背美様よ 背美組よな
テーテーハーハー ハイヨオ 朝がけ捕ろそな
重ね掛けしようよ旦那様 サーヨイヤサー
重ね掛けしようよ旦那様 サーヨイヤサー
歳は古りても若の浦 ハイヨウ
かざね魚まの松風よ アソリャ
鞍馬に来る大背美様よ 背美組よな
テーテーハーハー ハイヨオ 朝がけ捕ろそな
名所続けよ御崎浦 サーヨイヤサー
名所続けよ御崎浦 サーヨイヤサー
一国 二国 三国一じゃ
網にこの冬や 背美の子持ちを 朝掛けしょ ハイヲエ
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